
逆流性食道炎
逆流性食道炎
逆流性食道炎(GERD)は、胃の内容物とともに強い酸性の胃酸が食道へ逆流し、粘膜を刺激・損傷して起こる病気です。代表的な症状は次の通り。
とくに食後や横になったときに増悪し、慢性化すると**生活の質(QOL)を大きく下げます。原因は、胃酸の分泌過多に加えて、胃と食道の境目にある下部食道括約筋(LES)**の機能低下、食道裂孔ヘルニア、肥満・姿勢などの要因が複合して起こります。
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かつて日本では少ない病気とされましたが、近年は急増。背景には、
都市部では若年層から高齢者まで幅広くみられ、世田谷区・渋谷区エリアでも受診が増えています。
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無症候性GERD:自覚症状が乏しくても逆流が続き、食道炎が進んでいる場合があります。長期化はバレット食道(前がん病変)を介して食道腺がんのリスクに関与するため、繰り返す胸やけは放置せず評価が必要です。
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内視鏡検査(胃カメラ)
食道粘膜の炎症の程度(LA分類)、合併症(バレット食道・潰瘍・狭窄・食道がん)を直接確認。
当院は鎮静剤を併用し、眠ったような楽な状態で検査が可能です。
PPIテスト
プロトンポンプ阻害薬(PPI)を短期間内服し、症状改善の有無をみる簡便な方法。
24時間pHインピーダンスモニタリング
食道内の酸・非酸逆流を連続測定し、症状との関連を客観評価(難治例や非びらん性逆流症で有用)。
食道造影・食道内圧検査(必要時)
食道裂孔ヘルニアや運動機能異常の評価。
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※ 症状寛解後は最少有効量へ減量・オンデマンド化を検討。自己判断の中断は再燃の原因になるため、医師と計画的に。
薬で十分な効果が得られない・長期内服が難しい・食道裂孔ヘルニアが大きい等では、腹腔鏡下噴門形成術などの外科治療を検討します(専門施設と連携)。
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胃カメラで評価
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治療開始
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OK(胃にやさしい) | NG(悪化させやすい) |
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白米・おかゆ・うどん | 揚げ物・ラーメン・ピザ |
白身魚・鶏むね肉 | チョコレート・生クリーム系の甘味 |
豆腐・納豆・卵料理 | 柑橘類・梅干し(酸) |
バナナ・りんご(加熱) | コーヒー(とくにブラック) |
野菜スープ・根菜類 | 炭酸飲料・アルコール |
※ 体質差があるため、食事日誌で“合う/合わない”を確認すると再現性が高まります。
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食道炎の遷延→潰瘍・狭窄、バレット食道を介した食道腺がんリスク上昇が懸念されます。定期フォローが重要です。
多くは生活改善+薬で改善し、最小量へ減量・オンデマンド(症状時のみ)に移行できます。医師と計画的に調整します。
一時的に和らぐことはありますが、長引く・再発する・夜間悪化する場合は、胃カメラで合併症を除外しましょう。
あります。特に高齢者は筋力低下や姿勢の影響、薬剤(抗コリン薬・Ca拮抗薬等)の影響も受けやすく、個別調整が必要です。
胃酸(時に非酸)の逆流が喉頭・気道を刺激し、慢性咳・声がれ・咽頭違和感の原因になることがあります(LPR:喉頭咽頭逆流)。
私たちは「灯台のようなあたたかな光で、健康の道しるべに」という理念のもと、症状の再燃予防まで見据えた伴走型の診療を行います。
「胸やけが続く」「夜になると酸っぱく上がる」「市販薬が効かない」— そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。
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