便秘とは何か

便秘とは、排便の回数が少ない、あるいは排便が困難である状態を指します。一般的には「1週間に3回以下の排便」や「硬い便が続く場合」が目安とされます。ただし排便習慣には個人差が大きく、毎日排便がある方が数日途絶えるだけで強い不快感を覚える場合もあります。そのため便秘の定義は一律ではなく、患者さんご自身の排便リズムと不快感によって異なります。
便秘には大きく2種類があります。

→ 特に器質性便秘は重大な病気のサインである可能性があるため、「長引く便秘」や「便秘と下痢を繰り返す」といった症状がある方は、自己判断せずに医療機関での評価が必要です。

便秘がもたらす体への影響

便秘は単に「便が出にくい」という不快感だけでなく、体全体に悪影響を及ぼすことがあります。

特に女性では、ホルモンバランスと関連してPMS（月経前症候群）や月経不順の悪化に関わることもあります。

便秘の原因

便秘の背景にはさまざまな要因があります。

生活習慣・食事・運動不足

• 食物繊維不足
• 水分不足
• 運動不足・長時間の座位
• 食事リズムの乱れ（朝食を抜くなど）
• ストレス・過度なダイエット

病気による原因

• 内分泌疾患：甲状腺機能低下症、糖尿病
• 神経・筋疾患：パーキンソン病、脊髄疾患
• 腸の病気：大腸がん、炎症性腸疾患（潰瘍性大腸炎など）

薬の影響

• オピオイド系鎮痛薬
• 鉄剤・カルシウム剤
• 抗うつ薬・抗不安薬
• 降圧薬（カルシウム拮抗薬など）

→ 薬の影響で便秘になる方も少なくありません。服用中に便秘が強まった場合は自己判断せず、必ず主治医にご相談ください。

便秘の症状

• 排便回数の減少
• 硬い便、ウサギの糞のような便
• 排便時の強い力み・残便感
• 腹部膨満感・ガスの増加
• 全身の倦怠感・頭痛・肌荒れ

長引いた場合のリスク

• 痔核・裂肛
• 腸閉塞
• 慢性的な腹痛や消化不良
• 精神的な不安や抑うつ傾向

便秘と吐き気

便秘で腸内にガスや便が溜まると胃を圧迫し、吐き気を伴うことがあります。また、腸内にたまった有害物質が血流を通じて全身に影響し、吐き気や頭痛、倦怠感を引き起こすこともあります。

吐き気を和らげる方法

• 深呼吸でリラックス
• 生姜・ミントティーを少量摂る
• 軽い運動やお腹のマッサージ
• まずは便秘そのものを改善することが根本解決

便秘の診断と検査

当院では次のような診断を行います。

→ 特に「便秘と下痢を繰り返す」「血便がある」場合は、大腸内視鏡で大腸がんや炎症性腸疾患を除外することが重要です。

セルフチェック表

以下に2つ以上当てはまる方は、便秘傾向あり。医師にご相談ください。

• 1週間に3回以下の排便
• 硬い便で排便がつらい
• 排便後も残便感がある
• 腹部膨満感・ガスが多い
• 頭痛・肌荒れが気になる

食事と便秘

おすすめの食材

• 水溶性食物繊維：こんにゃく、海藻、オートミール
• 不溶性食物繊維：ごぼう、豆類、きのこ
• 発酵食品：ヨーグルト、納豆、キムチ
• 水分：1日2Lを目安に

控えるべき食材

• 脂っこい料理（揚げ物・肉の食べ過ぎ）
• ファストフード・加工食品
• アルコール・過剰なカフェイン
• 甘いお菓子や清涼飲料

便秘の解消法

Q&A

当院での便秘診療の流れ

当院では「ただ薬を出すだけ」ではなく、原因を正確に見極めて根本的に改善することを重視しています。

当院の特徴

• 京王井の頭線「東松原駅」徒歩1分の好立地で通院しやすい
• 内視鏡による精密検査で大腸がんなど器質的便秘の原因も早期発見
• 鎮静剤を用いた苦痛の少ない大腸内視鏡検査に対応
• 女性医師・看護師も在籍し、女性特有の便秘のお悩みも安心して相談可能
• 「便秘と下痢を繰り返す」「血便を伴う」などのケースにも専門的に対応

まとめ

便秘は「放っておけば治る」と軽視されがちですが、全身の不調や重大な病気のサインにつながることもあります。特に、長引く便秘や便秘と下痢の繰り返し、血便を伴う場合は早めの受診が重要です。
世田谷区・京王井の頭線沿線で便秘にお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。
生活改善から内視鏡検査・薬物治療まで、患者さん一人ひとりに合ったオーダーメイドの便秘治療を行い、「健康の道しるべ」となれるようサポートいたします。