
ポリープ切除後の食事制限や過ごし方
ポリープ切除後の食事制限や過ごし方
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできる小さな隆起で、腫瘍性(大腸腺腫やがん)と非腫瘍性(炎症性、過形成性、過誤腫性)に分けられます。特に腫瘍性ポリープは、良性であっても放置すると大腸がんに進展する可能性があるため、内視鏡検査での早期発見と切除が非常に重要です。
ポリープ切除は低侵襲な治療ですが、腸の粘膜には小さな傷が残るため、術後1週間程度は生活習慣や食事に注意することが合併症予防につながります。
切除後の腸粘膜はデリケートで、強い刺激や負担で出血や炎症が起きやすくなっています。そのため、術後しばらくは「消化にやさしい食事」を意識することが大切です。
分類 | 食べてもよいもの(OK) | 控えるべきもの(NG) |
---|---|---|
主食 | おかゆ、軟らかいご飯、うどん | ラーメン、固いパン、香辛料入り麺類 |
主菜 | 白身魚(蒸す・煮る)、豆腐、茶碗蒸し、半熟卵 | 揚げ物、焼肉、脂身の多い肉 |
副菜 | よく煮込んだ野菜、すりおろし野菜、ポタージュ | ごぼう、れんこん、きのこ、海藻類 |
間食 | ヨーグルト、プリン、ゼリー | ナッツ類、せんべい、スナック菓子 |
飲み物 | 水、麦茶、経口補水液 | アルコール、コーヒー、炭酸飲料、辛いスープ |
→ ポイントは 柔らかくて消化しやすく、腸に負担をかけない食材を選ぶ ことです。
食事だけでなく、日常生活にも注意が必要です。無理をせず、腸の回復を第一に考えましょう。
術後に少量の出血や軽い違和感があるのは自然な経過ですが、大量出血や激しい腹痛は危険サインです。術後2〜3日は特に注意が必要で、異常を感じたらすぐに医療機関へ連絡しましょう。
また、腸粘膜が回復するまでに時間がかかるため、完全な通常生活への復帰は1〜2週間を目安と考えると安心です。
大腸ポリープは切除しても再発の可能性があります。再発予防のためには 生活習慣の改善と定期的な検診 が欠かせません。
大腸ポリープ切除は将来の大腸がんを予防するための大切な治療です。
術後は腸の粘膜が非常にデリケートな状態にあるため、消化にやさしい食事・無理のない生活・十分な経過観察が回復を早め、合併症を防ぐ鍵になります。
また、生活習慣を見直すことで再発予防にもつながります。
「もうポリープを切除したから安心」ではなく、定期的な内視鏡検査と日常的な健康管理を継続していくことが重要です。
当院では、鎮静剤を用いた苦痛の少ない内視鏡検査を行い、切除後の生活指導から再発予防まで丁寧にサポートしています。ご不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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