2025年12月26日

はじめに
東松原・明大前・永福町・下北沢など
井の頭線沿線にお住まいのみなさまへ。
京王井の頭線 東松原駅前
いけざき内科・内視鏡クリニック
院長の池崎 修です。
健康診断や腹部エコーで、
・脂肪肝を指摘された
・今は様子見でよいと言われた
・症状がないので放置している
・どこから治療が必要か分からない
という方は少なくありません。

脂肪肝はよくみられる病気ですが、
すべてが同じ状態ではありません。
生活習慣を見直しながら
経過を確認できる場合もあれば、
詳しい検査や継続的な管理が
必要な場合もあります。
結論
脂肪肝を指摘されても、
すぐに薬が必要とは限りません。
ただし、
・ASTやALTの高値が続いている
・検査値が以前より悪化している
・糖尿病や肥満を伴っている
・血小板数が低下している
・肝線維化の可能性を指摘された
場合は、単なる様子見ではなく
詳しい評価が必要です。
また、肝機能の数値が正常でも
脂肪肝が進行していることがあります。
「症状がないから大丈夫」
とは限りません。
長期間放置せず、
一度は状態を確認しましょう。
脂肪肝とは?
脂肪肝とは、肝臓の細胞に
脂肪が過剰にたまった状態です。

現在は「脂肪性肝疾患」と呼ばれ、
原因や飲酒量、代謝異常などによって
いくつかのタイプに分類されます。
代表的なものには、
・肥満や糖尿病などが関係するMASLD
・代謝異常と飲酒が関係するMetALD
・飲酒の影響が中心となる脂肪性肝疾患
などがあります。
お酒をほとんど飲まない方でも、
・食べ過ぎ
・運動不足
・体重増加
・糖尿病
・脂質異常症
・高血圧
などによって脂肪肝になります。
経過観察が中心になる場合
次のような場合は、
医師の判断により、
生活習慣の改善と定期検査を中心に
経過をみることがあります。
・肝機能異常が軽度またはない
・肝線維化の可能性が低い
・生活習慣病の合併が少ない
・改善できる原因が明らかである
ただし、経過観察は
「何もしなくてよい」という
意味ではありません。
食事、運動、体重、飲酒量を見直し、
医師が指定した時期に、
血液検査や腹部エコーを
受けることが大切です。
注意が必要な脂肪肝
次に当てはまる場合は、
肝臓内科へご相談ください。
・ALTが30を超えている
・AST、ALT、γ-GTPの異常が続く
・検査値が年々上昇している
・糖尿病や肥満がある
・脂質異常症や高血圧がある
・血小板数が低下している
・肝炎ウイルス検査を受けていない
・家族に肝硬変や肝臓がんの方がいる
特に重要なのは、
肝臓が硬くなる「線維化」が
進んでいないか確認することです。
脂肪肝はどのように進行する?
脂肪肝の一部では、
肝臓に炎症や線維化が起こります。
脂肪肝
↓
脂肪肝炎
↓
肝硬変
と、自覚症状のないまま
進行することがあります。
そのため、脂肪の量だけでなく、
肝線維化の程度を評価することが
重要です。

肝臓外来では何を調べる?
まず、健診結果や過去の数値、
体重変化、飲酒量、持病、
服用中の薬やサプリメントなどを
確認します。
必要に応じて、
・AST、ALT、γ-GTPなどの血液検査
・血小板数や肝機能の確認
・B型・C型肝炎ウイルス検査
・FIB-4 indexによる線維化評価
・腹部エコー
などを行います。
腹部エコーでは、
・脂肪肝の有無や程度
・肝臓の形や大きさ
・肝臓の腫瘤
・胆石や胆のうの異常
などを確認できます。

ただし、エコーで分かる脂肪の程度と
肝線維化の程度は同じではありません。
血液検査などと組み合わせて
総合的に判断します。
治療=薬ではありません
脂肪肝治療の基本は、
生活習慣の改善です。
・食べ過ぎや糖分を見直す
・適正体重を目指す
・無理のない運動を続ける
・飲酒量を見直す
・糖尿病などの治療を続ける
すべてを一度に
変える必要はありません。
「甘い飲み物を無糖のお茶に替える」
「今より10分多く歩く」
など、続けられることから
始めましょう。
速やかな受診が必要な症状
脂肪肝を指摘されている方で、
・皮膚や白目が黄色い
・尿が濃い褐色になった
・お腹が強く張る
・強い倦怠感や食欲低下がある
・意識がもうろうとする
場合は、速やかに
医療機関を受診してください。
症状が強い場合は、
救急受診も検討してください。
まとめ
脂肪肝は、すぐに薬が
必要とは限りません。
一方で、何もしないまま
放置してよい病気でもありません。
大切なのは、肝機能の数値だけでなく、
・肝線維化の可能性
・糖尿病や肥満の有無
・検査値の変化
を確認することです。
当院では、肝臓専門医の院長が
血液検査や腹部エコーを行い、
生活習慣の改善で経過をみられるか、
詳しい検査や治療が必要かを判断します。

「軽い脂肪肝と言われただけ」
という段階でも大丈夫です。
健診結果や過去の検査結果をお持ちのうえ、
お気軽にご相談ください。
【この記事の執筆者】
東松原駅前 いけざき内科・内視鏡クリニック
院長 池崎 修
診療科目:
内科/内視鏡内科/消化器内科/肝臓内科
資格・専門医:
・日本消化器内視鏡学会 専門医
・日本消化器病学会 消化器病専門医
・日本肝臓学会 肝臓専門医
・日本消化管学会 胃腸科専門医
・日本内科学会 内科専門医・内科指導医
・初期臨床研修指導医
・東京都難病指定医
