2026年10月16日

はじめに
当院ホームページをご覧の皆さまへ。
京王井の頭線 東松原駅前
いけざき内科・内視鏡クリニック
院長の池崎 修です。
ご家族が大腸がんと診断され、
・自分も大腸がんになりやすい?
・何歳から検査を受ければよい?
・便潜血検査だけで大丈夫?
・大腸カメラを受けた方がよい?
・遺伝子検査も必要?
と心配していませんか?

大腸がんの家族歴は、
発症リスクを考えるうえで
重要な情報の一つです。
今回は、大腸がんの家族歴がある方へ、
検診や大腸カメラを考える目安を
解説します。
結論
家族に大腸がんの方がいても、
必ず自分も発症するわけではありません。
一方、親・兄弟姉妹・子どもなど、
血縁関係の近い方に
大腸がんの方がいる場合は、
検診や検査の時期を考えるうえで
家族歴を確認することが大切です。
特に、
・若い年齢で発症した方がいる
・家系内に大腸がんの方が複数いる
・若い頃から大腸ポリープが多数見つかった方がいる
・大腸以外の特定のがんも家系内に多い
場合は、詳しい確認が必要です。
40歳以上の方は、
年1回の便潜血検査を受けましょう。
家族歴や症状によっては、
40歳未満でも大腸カメラを
検討することがあります。

大腸がんの「家族歴」とは?
家族歴とは、血縁者が過去に
どのような病気にかかったか
という情報です。
大腸がんでは、特に
・親
・兄弟姉妹
・子ども
にあたる「第一度近親者」の
病歴が重要です。
診察では、
・誰が大腸がんになったか
・何歳で診断されたか
・家系内に何人いるか
・大腸ポリープの有無
・大腸以外のがんの有無
などを確認します。
父方・母方のどちらの家族歴も
同じように重要です。
可能であれば受診前に、
ご家族が診断された年齢や病名を
確認しておきましょう。
家族歴があると発症しやすい?
大腸がんの発症には、
・加齢
・食生活などの生活習慣
・炎症性腸疾患などの病気
・遺伝的な要因
などが関係します。
ご家族では食生活や生活環境が
似ている場合もあります。
そのため、家族内に大腸がんが多くても、
すべてが遺伝によるものとは限りません。
家族歴がある=必ず大腸がんを発症する
という意味ではありません。
また、家族歴がある方すべてが、
遺伝性大腸がんに
該当するわけでもありません。
ただし、家族歴は大腸がんの
リスクを判断する手がかりになります。
症状がなくても定期的な検診を続け、
必要に応じて大腸カメラを
検討しましょう。
遺伝性大腸がんとは?
大腸がんの一部には、
遺伝的な要因が強く関係するものがあります。
代表的なものは、
・リンチ症候群
・家族性大腸腺腫症(FAP)
です。
リンチ症候群では、
大腸がんのほか、
子宮体がんなど特定のがんが
家系内にみられる場合があります。
家族性大腸腺腫症では、
若い頃から大腸に多数のポリープが
できることがあります。
ただし、家族に大腸がんの方がいるだけで、
これらの病気と診断されるわけではありません。
遺伝性が疑われる場合は、
専門医療機関での評価や
遺伝カウンセリングを検討します。
遺伝子検査は、すべての方に
一律に行う検査ではありません。
何歳から検査を受ける?
大腸がん検診は、
40歳から年1回の便潜血検査が基本です。
便潜血検査が2回のうち
1回でも陽性になった場合は、
症状がなくても大腸カメラによる
精密検査が必要です。
一方、大腸カメラを始める年齢や
次に受けるまでの間隔は、
・家族の発症年齢
・大腸がんになった血縁者の人数
・本人の年齢や症状
・過去のポリープ切除歴
・過去の大腸カメラの結果
などによって異なります。
家族が若い年齢で
大腸がんになった場合や、
複数の血縁者に
大腸がんがある場合は、
40歳になる前でも、
一度消化器内科へご相談ください。

家族歴がなくても注意したい症状
家族歴がなくても、
次の症状がある場合は確認が必要です。
・目で見て分かる血便がある
・便秘や下痢が続いている
・便が細くなった
・腹痛や腹部の張りが続く
・貧血を指摘された
・意図せず体重が減っている
・便潜血検査が陽性だった
症状がある方は、
次回の健診まで待たずに
医療機関を受診してください。
血便や便通の変化などがある場合は、
便潜血検査による検診ではなく、
医療機関で診察を受け、
必要な検査を受けることが大切です。
大量の血便や強い腹痛、
めまい、冷や汗、意識の変化がある場合は、
速やかな受診が必要です。
当院へご相談ください
当院では、大腸がんの家族歴がある方や、
便潜血陽性、血便、便通異常などについて
ご相談いただけます。

必要に応じて、
・血液検査
・大腸カメラ
・日帰り大腸ポリープ切除
などを検討します。

40歳以上で症状のない方には、
年1回の便潜血検査による
大腸がん検診をご案内します。
遺伝性大腸がんが疑われ、
専門的な評価や遺伝カウンセリングが
必要と判断した場合は、
対応可能な医療機関へ
ご紹介します。
「家族に大腸がんがいるので心配」
「自分はいつ検査を受ければよい?」
という段階でもご相談ください。
まとめ
家族に大腸がんの方がいても、
必ず自分も発症するわけではありません。
しかし、親・兄弟姉妹・子どもに
大腸がんの方がいる場合や、
若くして発症した方、
家系内に複数の患者さんがいる場合は、
検査を始める時期について
個別に確認することが大切です。
家族歴だけで自己判断せず、
ご家族の発症年齢や人数を確認したうえで、
検診や大腸カメラを始める時期について
消化器内科へご相談ください。
【この記事の執筆者】
東松原駅前いけざき内科・内視鏡クリニック
院長 池崎 修
診療科目:
内科/内視鏡内科/消化器内科/肝臓内科
資格・専門医:
・日本消化器内視鏡学会 専門医
・日本消化器病学会 消化器病専門医
・日本肝臓学会 肝臓専門医
・日本消化管学会 胃腸科専門医
・日本内科学会 内科専門医・内科指導医
・初期臨床研修指導医
・東京都難病指定医
