2026年2月08日

はじめに
東松原・明大前・永福町・浜田山など
井の頭線沿線にお住まいのみなさまへ。
京王井の頭線 東松原駅前
いけざき内科・内視鏡クリニック
院長の池崎 修です。
外来では、
・下痢が何週間も続いている
・便に血や粘液が混じる
・腹痛や頻繁な便意がある
・IBSと言われたが不安が残る
といったご相談をいただきます。

「ストレスが原因かな」
「過敏性腸症候群かもしれない」
と考えて、様子を見ている方も
少なくありません。
結論
下痢や血便が続く場合は、
潰瘍性大腸炎を含む大腸の病気が
隠れている可能性があります。
特に、
・血便や粘血便が続く
・夜中にも便意で目が覚める
・発熱や体重減少がある
・貧血を指摘された
場合は、IBSと自己判断せず、
消化器内科へご相談ください。
必要に応じて便検査や血液検査、
大腸カメラなどを行い、
症状の原因を確認します。
潰瘍性大腸炎とは?
潰瘍性大腸炎は、
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる
**炎症性腸疾患(IBD)**の一つです。
多くの場合、直腸から連続して
大腸の粘膜に炎症が広がります。
主な症状は、
・血便、粘血便
・下痢
・腹痛
・頻繁な便意
・便を出しても残っている感覚
などです。

症状が強い場合には、
発熱、貧血、体重減少などを
伴うこともあります。
若い世代に多くみられますが、
年齢にかかわらず発症する可能性があります。
潰瘍性大腸炎の原因
原因は、まだ完全には
分かっていません。
遺伝的な要因や環境因子、
腸内環境、免疫反応などが
複雑に関係すると考えられています。
ストレスによって症状が
悪化することはありますが、
ストレスだけで発症する病気ではありません。
IBSとの違い
IBS(過敏性腸症候群)でも、
下痢、便秘、腹痛などが起こります。
ただし、IBSでは通常、
大腸に炎症や潰瘍などの
明らかな病変は認めません。
一方、潰瘍性大腸炎では、
大腸粘膜に発赤、出血、びらん、
潰瘍などが現れることがあります。
また、
・血便
・発熱
・貧血
・体重減少
・夜間にも起こる下痢や便意
は、IBSでは一般的ではありません。
こうした症状がある場合は、
潰瘍性大腸炎のほか、
感染性腸炎、大腸がん、
クローン病なども含めて
調べることが大切です。

▶ 関連コラム
・第28回:過敏性腸症候群とは?
・第68回:血便が出たらどうする?
潰瘍性大腸炎はどう診断する?
症状だけで潰瘍性大腸炎と
診断することはできません。
診察では、症状が始まった時期、
排便回数、血便の程度、発熱、
体重変化などを確認します。
必要に応じて、
・血液検査
・便検査
・大腸カメラ
・生検による病理検査
を行います。

便検査では、似た症状を起こす
感染性腸炎などを除外します。
大腸カメラでは、炎症の範囲や程度、
粘膜の出血や潰瘍などを観察します。
さらに、粘膜の一部を採取して
病理検査を行い、
ほかの大腸疾患と区別しながら
総合的に診断します。
速やかな受診が必要な症状
次のような場合は、
速やかに医療機関を受診してください。
・血便の量が多い
・短時間に何度も血性下痢が出る
・強い腹痛やお腹の張りがある
・高熱や嘔吐を伴う
・水分を取れない
・めまい、冷や汗、強い動悸がある
症状が強い場合は、
救急要請も検討してください。
潰瘍性大腸炎の治療
治療では、薬によって炎症を抑え、
症状が落ち着いた寛解の状態を
長く保つことを目指します。
病状に応じて、5-ASA製剤、
ステロイド、免疫を調整する薬などを
使い分けます。
症状が改善しても、自己判断で
薬を中止しないことが大切です。
長期間にわたり広い範囲に
炎症が続いている場合は、
大腸がんのリスクを考慮して、
定期的な大腸カメラを行います。
当院の大腸カメラについて

当院では、
・鎮静剤を使用した大腸カメラ
・炭酸ガス送気
・院内下剤用の個室
・検査後の結果説明
に対応しています。
潰瘍性大腸炎が疑われる場合は、
症状や全身状態を確認し、
検査の時期や方法を
個別に判断します。
当院は東松原駅西口から徒歩1分、
明大前駅から井の頭線で1駅です。

まとめ
潰瘍性大腸炎は、
大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こり、
下痢、血便、腹痛などを
繰り返す病気です。
IBSでも下痢や腹痛は起こりますが、
血便、発熱、貧血、体重減少などは
一般的ではありません。
症状だけで自己判断せず、
便検査や血液検査、
必要に応じて大腸カメラと生検を行い、
原因を確認することが大切です。
「血便が少量だから大丈夫かな」
「IBSと言われたけれど不安」
という段階でもご相談いただけます。
【この記事の執筆者】
東松原駅前 いけざき内科・内視鏡クリニック
院長 池崎 修
診療科目:
内科/内視鏡内科/消化器内科/肝臓内科
資格・専門医:
・日本消化器内視鏡学会 専門医
・日本消化器病学会 消化器病専門医
・日本肝臓学会 肝臓専門医
・日本消化管学会 胃腸科専門医
・日本内科学会 内科専門医・内科指導医
・初期臨床研修指導医
・東京都難病指定医
・がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会 修了
